千葉県から長野県へ引っ越して来て、もうすぐ7年になります。
子どもが通う浦安市の幼稚園で、「子ども服作りを教えて。」と、お母さん友だちに声を掛けてもらったのが、今の洋裁貸しアトリエの形に繋がったと感じています。
今日は、その頃のお話です。
いつも以上に長いので(笑)、どうぞお時間のあるときに。。。
子どもたちは、千葉県で一番人数の多い幼稚園に通っていました。
そしてその幼稚園がある地区は、100%徒歩通園。
先生方と子どもたちと保護者と、保育後のお迎えで全員が一堂に会する時間は、それはそれは賑やかでした。
そんな毎日なので、親子同士の仲も深まります。
おしゃべりの中、洋裁や手作りの話が出て、いつの日か我が家に集まって縫い物をするようになりました。
そして次第に、洋裁はせずとも、おしゃべりだけを楽しみに遊びに来てくれる友人も増えました。
その中に、
「私に洋裁は無理無理。絶対に出来ないよ。」
と言っていた友人のIちゃんがいました。
まわりの友人が縫う様子を見てだったか、私が「楽しいよ〜!」と説得してだったか記憶が曖昧なのですが、しばらくすると、その日彼女が持っていたトートバッグの内側に縫い付けられた四角い布を手に取って、「これだったら縫えるかな?」と、洋裁に気持ちを向けてくれました。
そして月に2回ほど、我が家で集まっての縫い物「チクチクの会」がワイワイ続いていきました。
月日が流れてそれから4年後、我が家の引っ越しが決まりました。
引っ越す直前のある日、玄関チャイムが鳴ったので出ると、引っ越し前のご挨拶にとIちゃんが訪ねて来てくれていました。
「自分一人で作ったよ。」と笑って話す彼女が着ていたのが、写真の後ろリボンのブラウスでした。
布も写真と同じ、オールドローズピンクのリネン。
ただただ嬉しい、ただただ感動の時間でした。
きっと誰でも洋裁を楽しめるはず。
友人や、布屋さんで一緒に働いた仲間と過ごした日々を通じて、強く思うようになりました。