おはようございます。
今日松本は、20℃超えの予報。
一気に暖かくなりそうです。
でも朝晩は肌寒く、着る物に悩みます。
本日は9:30〜17:00の営業です。
今週もよろしくお願いいたします。
みすや針さんが来られてますよ、と、京都ご出身のお客様から教えていただき、日曜日に井上百貨店の「京都のれん市」へ行って来ました。
(井上百貨店の「京都のれん市」は4/21(水)まで。出店者様のご許可をいただき、撮影しました。)
手縫いの楽しさに目覚め、絹糸も仕入れた今、みすや針さんとは願ったり叶ったりの再会です。
「三ノ五」「四ノ二」のように、上の数字で布の種類に合わせ(ちなみに三が木綿、四が絹だそうです。)、下の数字は針の長さを示すので、自分の手指のサイズに合わせて、縫いやすい長さの針を選ぶと良いと教えていただきました。
そして、何でみすや針さんの針が縫いやすく感じていたのかも分かりました。
大量生産される針は横方向に磨かれるそうなのですが、みすや針は縦方向に磨くため、針が布を通りやすくなるのだそうです。
私は初心者で自分の手に合う長さが分からなかったので、様々な種類と長さの針が少量でセットになったものと、刺し子針とつむぎ針と、最も細い「きぬつま」、それからお勧めしてもらった補修針を購入しました。
いろんな糸や布で、刺し比べてみたいと思います。ワクワク!
それからのれん市で一番長く見せていただいたのが、小石原将夫さんの藤布。
藤績み(ふじうみ)という、藤の繊維を撚って糸にする工程を実演していらっしゃいました。
藤布の歴史をお聞きすると、古くは縄文時代にさかのぼるとのこと。
それはそれは!
小石原さんと、そして縄文時代が大好きだという店員の塩原さんと一緒に、縄文話にも花を咲かせました。
かつて万葉集にも「藤衣」と詠まれた藤布。
木綿が広く使われるようになり、藤布は姿を消して、昭和のはじめ頃にはその伝承は途絶えていたと思われていたそうです。
しかし国の民俗資料調査により、丹後の山奥で織り継がれていたことが分かり、小石原さんをはじめ有志の方々が、当時ご高齢だった伝承者の方から藤織りの技術を学び、現在も守り伝える活動をしていらっしゃるとのことでした。
藤織りの技術を学ぶために山に通われた日々、その後の講習会でも並々ならぬご苦労や時間を要したことを、お話から窺い知りました。
藤の蔓というと、とても頑丈な姿が思い浮かびますよね。
その蔓が糸になり、布に織られるまでの工程。どれだけの手間と時間が掛かるかを想像すると、先人の知恵に頭が下がります。
コロナが落ち着いたら工房へ遊びに行っても良いですか?とお聞きしたら、「拒みませんよ。」とニコッと笑って仰ってくださった小石原さん。
いつか必ず訪問させていただきます。
貴重なお話を、本当にありがとうございました。