大事にしている一冊の本があります。
『布に踊る人の手 〜中国貴州苗族 染織探訪18年』
鳥丸貞恵・鳥丸知子著 西日本新聞社
鳥丸さん母娘が18年に渡って、中国の少数民族の一つである苗(ミャオ)族の村々を訪ね、染織技術や刺繍、プリーツなどを施す工程を、言葉と写真で詳細に記録・紹介した本です。
藍建て一つをとっても、何日目にお酒を入れ、何日目に樽の側に人形を置き…など、それぞれの村、家族に伝統があり、様式も異なっています。
本に並んだ藍染の色の、なんと多彩なこと。
藍染で、こんなに多くの色が生まれることを初めて知りました。
刺繍や柄染、プリーツの加工も全部手仕事です。
気の遠くなるような、繊細で丁寧な工程。
これが全て、売ったり見せたりする目的で行うのではなく、家族のための手仕事であることを知り、衝撃を受けるとともに、心が震えるほど感動しました。
科学的根拠、などとは別次元。
誰かを思いながら作る、まるで祈りのような手仕事がそこにはありました。
物作りの原点に触れることが出来る一冊です。
もう販売はされていないようなのですが、我が家のある安曇野市では中央図書館に蔵書されています。他の地域の図書館でも、皆さんがお手に取り、読めますように。。。
多多にも置いてありますので、ぜひご覧くださいね。
今日は9:30〜17:00の営業です。
桜がどんどん咲き進み、枝もモコモコしてきましたよ。
ご来店をお待ちしています。