少し前に友人から、とある冒険家が選んだ、無人島に持っていく物の一つに、針があるという話を聞きました。
針があれば大きな葉や樹皮、獣の皮などを使って、袋物や服、風除けなどが作れます。
大きな怪我の治療にも使うのかもしれません。
写真は、青森市三内丸山の縄文遺跡の博物館から。(写真撮影OKでした。)
縄文時代にはもう(もしかしたら、もっと前から!)、針を使う文化は存在していたようです。
動物の骨で作られた針が展示されていました。針入れも発見されていることを見ると、針が大事にされていたことも伝わってきます。
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つい先日まで、稲藁でカゴを作る全7回の講座に参加していました。
最後の講座が終わる日、講師の方がこんなことを仰っていました。
「私もまだ道の途中で、皆さんと同じ場所にいます。藁の文化は皆んなのものであり、共有できたら嬉しいです。」
心に沁み渡るように響いた言葉でした。
そしてふと、縄文時代の針のことや友人から聞いた冒険家の話を思い出し、
針と糸を使う文化も皆んなのものだなぁという思いが、私の中に生まれました。
年齢も性別も関係なく、多多がいつか、洋裁を通して、皆さんの場所になることを願っています。
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